お知らせ 2022.10.19

講演会「高齢者施設や在宅における適切な医療使用や服薬管理の理解」を行いました

 2022年9月16日(金)NPO法人介護・福祉サービス非営利団体ネットワークみやぎ様よりご依頼頂き、つばさ薬局の薬剤師が講師として、「高齢者施設や在宅における適切な医療使用や服薬管理の理解」という内容で講演をさせていただきました。コロナ禍という事で、会場とZOOMのハイブリッド開催となりました。


~講演者 Profile~ 

氏名:佐々木 菜穂

所属:つばさ薬局多賀城店

主な認定資格:在宅療養支援認定薬剤師


 参加者は介護事業所の責任者さんや管理者さんがメインで、ほとんどの方が非医療職とのことでした。高齢者は複数の疾患を抱えている事が多く、多くの方がお薬を飲まれています。介護に関わる立場として、利用者さんが、薬に関わる問題を抱えていたり、または複数の病院にかかってたくさんのお薬を使用している中で、漠然と「大丈夫なのかな?」「何か手伝った方がいいのかな?」という思いを抱いていると伺っていました。

 こちらからは大きく二つ、①薬剤師から、薬物使用という観点でどのように高齢者を見ているか、非高齢者との薬物治療上の違いについてなど、②実際に、高齢者で問題となってくる薬剤を事例とともにご紹介させていただきました。


~講演内容~ 「高齢者施設や在宅における適切な医療使用や服薬管理の理解」

高齢者を薬剤師はどう見ているか

 高齢者では若年者に比べて薬物有害事象(医薬品の使用によって生じたあらゆる好ましくない反応)が多いこと、薬が体の中でどのように効果を発揮してそして消えていくか(薬物動態)、それが高齢者ではどのように変わってくるのかというお話と、残薬問題についてどうして残薬が発生してくるのかを一緒に考えていただき、その対策の例をご紹介させていただきました。

病気と薬と高齢者

 普段よく高齢者が使用している外用薬(塗り薬、貼り薬、吸入)、注射薬(インスリン等)の注意点に加えて、腎機能低下時や抗がん剤、麻薬の使用時などのお話をさせていただきました。


 医療に関する専門の知識がなくても気づけることや、薬に関わる問題は何でも薬剤師に相談してくださいとお伝えさせていただきました。

 2時間という長丁場の中、皆さん真剣に聞いて下さり、ディスカッションの時間では活発にお話されていました。講演の中では、「薬物動態」や「相互作用」などという普段聞き慣れない言葉も出てきましたが、研修会後に、「とても分かりやすかった」「楽しく学べた」という嬉しい感想も頂きました。

 一方で、こちらからの「薬剤師とお仕事で関わってらっしゃる方はいますか?」という質問に対して、会場からはあまり手があがらず、薬剤師を必要としている方のところまで、まだまだ手が届いていないのだと実感しました。

 つばさ薬局では、今後もこういったお薬に関わる地域での啓蒙活動を積極的に行い、地域の皆様の健康づくりに貢献していきたいと思っております。