2025年3月、法人の委員会が主催し、「一職場一事例検討会」を開催しました。主催した委員長からの報告を紹介します。
この検討会は、つばさ薬局の各店における、気になる患者さんの事例を法人全体で共有し、少しでも解決につなぐヒントを得る、職員の人権アンテナを高めることなどを目的として2006年に始めました。
今年で14回目を迎えました。オンラインでの開催で、つばさ薬局11店舗で働く薬剤師と事務職員のほか、日ごろ連携している医療機関のソーシャルワーカーからも援助参加をいただいています。
各薬局から報告される「気になる患者」6事例を共有した後、SDH(健康の社会的決定要因)の視点で捉え、より深めるためのグループディスカッションを行いました。今回は、「多職種による連携で対応している事例」、「高額な薬代の支払いが困難な患者様の事例」、「カスタマーハラスメントに悩んだ事例」の3つのテーマについて活発な意見交換を行いました。ソーシャルワーカーからのアドバイスも頂きながら、複合的で多面的な議論を行うことができ、解決に向けての糸口をより深めることができました。
問題解決には、患者さんや患者家族の社会的背景、障害となっている事柄などにしっかりと目を向け、職員全体で共有し対応すること、多職種、地域、ご近所など、様々な方々との連携による情報共有が求められていること、支援が必要とされる方に対して、積極的に行政や関係機関に働きかけるアウトリーチの取り組みの重要性などを再認識しました。
来年度以降もこの貴重な学びの場を続けていきたいと思います。