貧血とは?
赤血球に含まれる血色素(ヘモグロビン)濃度が低下した状態をいいます。
貧血はその原因によっていくつかの種類に分類できますが、もっとも多いのが鉄分不足による鉄欠乏性貧血です。
どんな症状があるの…?
ヘモグロビンが不足すると酸素を運ぶ能力が低下し、全身が酸欠状態になり、症状があらわれます。
鉄の1日の摂取推奨量は…?
成人男性7.5mg、成人女性月経あり10.5mg、月経なし6.5mgです。
体の代謝によって、成人男性では約1mg、女性では約0.8mgの鉄が1日に損失しています。
また女性は月経により、さらに1日あたりに約0.5mgの鉄が損失しています。
・鉄分の多い食べ物(mgの数値が鉄分含有量)
欠食や偏食などにより栄養バランスが崩れると、鉄も不足します。
1日3食きちんと食べていますでしょうか?
あなたの食事スタイルは…?
【タイプ➀】 偏食ぎみ、ダイエット中
・主食、主菜、副菜がそろっていない
・食事量が少ない
【タイプ② 】鉄が多い食品の摂取不足
・肉を食べる回数が少ない
・青魚や貝類、野菜をあまりとらない
【タイプ③ 】欠食がある、食事が不規則
・1日3食とらないことがある。
・外食や中食が多い ※中食(なかしょく)…調理済みの食品を購入し、自宅や職場などで食べること。
【タイプ①の方…栄養バランスよく食べる】
貧血の解消には、バランスのよい食事が大切です。パンとサラダと飲み物だけ、具の少ないめん類など、単品料理では、栄養のバランスが悪く、鉄を十分にとることができません。朝・昼・夕ともに、たんぱく質・鉄・ビタミンCが十分にとれるメニューにするのが大切です。
鉄の他にもヘモグロビンなどの材料になるたんぱく質、鉄の吸収を高めるビタミンCを一緒に食べ合わせることがポイントです。
【タイプ②の方…鉄を多く含む食品をしっかりとる】
鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」があり、吸収がよいヘム鉄は赤身肉・レバー・魚・貝類などに多く含まれます。
・鉄分の多いメニュー例
<青菜や大豆製品もとり入れる>
青菜や大豆製品には、貧血予防に必要なビタミンB2・葉酸・ビタミンCが豊富。動物性たんぱく質を含む一品があると、より吸収率も高まります。
【タイプ③の方…1日3食とり、肉・魚・野菜をバランスよく】
鉄は必要以上に吸収されない仕組みがあるので、1回にまとめて摂取せず1日3回の食事でこまめにとることが大切です。欠食は栄養不足の大きな要因になります。
外食では「肉や魚、野菜」があるものを選びましょう。単品料理でははく肉や魚、野菜をバランスよくとることで、鉄の吸収を高める組み合わせになります。
貧血の豆知識
お茶は鉄吸収を悪くする…?
お茶に含まれるタンニンには、鉄が腸から吸収されるのを妨げる作用があるので、食事中や食事の前後は控えたほうがよいでしょう。食事以外では適度に飲むことには問題ありません。
心配な方はタンニンの含まれていない麦茶やタンニンの少ない玄米茶、ほうじ茶を飲むと良いでしょう。また緑茶であれば水出ししたものはお湯でいれるより、タンニンやカフェインの抽出量を減らすことができます。
鉄欠乏性貧血ではない場合も…?
貧血の治療は原因によって異なります。
貧血において重要なのは原因となっている病気を特定することなので、健診などで貧血が疑われたら医師の診断を受けましょう。
〈参考文献〉MSD製薬ホームページ 貧血の方の食事
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