ストーマとは?
ストーマとは、手術によってお腹に新しく作られた、便や尿の排泄の出口のことを言います。ストーマには、人工肛門や人工膀胱の種類があります。何か特別な機械を使い管理するのではなく、自分の腸や尿管を直接お腹の外に出して管理をします。
ストーマは粘膜ですので赤色をしています。例えば、お口の中も粘膜でできていますのでいつ見ても赤いです。ストーマは腸や尿管をお腹に出しますので、「ストーマが乾いたり、触ると痛くないの?」「お風呂に入るときに、お湯が入っていかないの?」と、心配になるかもしれませんが大丈夫です。
ストーマは痛みを感じる神経が無いため触っても痛くはありません。また、粘膜は常に粘液や腸液が分泌されているため乾くこともないのです。ストーマからお腹にお湯が入っていかないか心配される方もいますがストーマの内側から外に向かって常に圧力がかかっているのでお湯が入ることはありません。
消化器ストーマの種類
消化器系ストーマでは小腸ストーマ(イレオストミー)と結腸ストーマ(コロストミー)があります。ストーマを作る目的によって永久的なストーマと、後からストーマを閉じる一時的ストーマとに分かれます。
ストーマになると・・・
自分の意志とは関係なく、自然に便や尿が排出されます。
便やガス・尿の我慢ができません。
排泄物はどうなるの?
『ストーマ装具』という専用の袋を装着して排泄物を回収します。
ストーマ装具の管理は、定期的な装具の交換・トイレで便、尿を捨てる必要があります。
外見上は身体障害者であることが判別しにくいストーマを有する方が、身障者トイレや多機能トイレへ入りやすくするために、トイレの入口に、オストメイトマークを表示しているトイレもあります。オストメイトトイレを検索できるサイトやアプリもあります。

食事の注意点は?
ストーマを作ったからと言って食事の制限はありません。ただし、健康を維持するために、バランスよく規則正しい食生活を心がけましょう。高血圧や糖尿病などで食事制限を行なっている場合は、そのまま食事制限を続ける必要があります。
食品によって、ガスが多く発生するもの、排泄物の臭いが強くなるもの、便の性状が変化するものなどがあります。食品をバランスよく組み合わせて食べるとよいでしょう。

日常生活での注意
① 移動について
車での移動時には、シートベルトがストーマを圧迫しないように注意が必要です。心配な方はたたんだタオルをストーマの上に当てるなどの工夫で圧迫を回避することができます。
電車や飛行機ではトイレに近く、足を伸ばせる座席を確保しておくと安心です。移動の際は、こまめにトイレに行くようにすると安心です。
② スポーツは?
手術後は、散歩やラジオ体操など軽い運動から始め、体力の回復を見ながら徐々に運動量を上げていくことが大切です。
体力が戻ったら、ストーマをつける前に行っていたスポーツも再開できる場合もあります。
しかし、腹筋トレーニングのような腹圧がかかる運動や、レスリングや柔道など、人とぶつかり合うスポーツは避けた方がよいと言われています。プールに入ることもできます。
運動中は汗をかいて脱水状態にならないように、水分補給を忘れず行うことが大切です。
③ 公衆浴場は?
温泉や銭湯・スパなどの公衆浴場も、ストーマを装着して入浴することができます。万が一に備えて、お風呂場に装具セットを持参し、トイレの場所を事前に確認しておくと安心です。
装具が気になる場合は、小さめの装具を用意したり、袋を折りたたんで肌色テープでしっかりと固定すると良いでしょう。
ストーマを増設された方への配慮
ストーマを増設された方は、がん患者さんであることが多く、告知をされ衝撃を受ける方も多いです。新たな戸惑い・羞恥心・無力感・不安感にさいなまれることもあります。
周囲の人々も、ストーマの方に対する理解や配慮する心をもつことが大事でしょう。
身体障害者手帳・日常生活用具の給付等社会福祉制度も多数あります。
お住まいの地域の障害福祉課にご相談いただくと良いでしょう。
【参考文献】
•藤田医科大学主要医学研究センター•公益財団法人がん研究会
•日本オストミー協会・ストーマケア・ナーシング

